5月 作文添削講座
- 2016/05/10 17:01
- 特別講座のお知らせ
★第133回 内部生で締切となりました
★第134回 内部生で締切となりました
★受講料 小学生 1回 3,000円 (2時間)
中高生 1回 4,000円 ※税別料金になります
★限定人数 各回5名
余韻も何も無い。ただの、チャボリだ。謂わば世の中のほんの片隅の、実にまずしい音なのだ。貧弱な音なのだ。芭蕉はそれを聞き、わが身につまされるものがあったのだ。古池や蛙飛び込む水の音。そう思ってこの句を見直すと、わるくない。いい句だ。
(太宰治『津軽』)
昔に読んで印象に残らなかった本が、何年か経って読み返してみたとき、意味がよくわかったり感動したりすることがあります。
この場面で、松尾芭蕉のおそらく最も有名な句がそんな風に読み直されています。風流を感じるというよりも、どちらかというとみじめな気持ちになって、だからこそいいと言うのです。
作品の解釈に正解はありません。松尾芭蕉がそのことを考えていたかはわからないけれど、そう解釈していい句だと思う事を否定できる人はだれもいません。そんな風に、いろいろな読まれ方をすることで「古池や」は様々な意味を含んだ、とても有名な句になっていきました。
書いたものを誰かに見てもらうのがはずかしい人もいるかもしれません。でも、だれかに読まれることで、書かれたものが新しくなることもたくさんあるのです。
作文添削講座は、指導の関係で1回の受講人数を5名に限らせていただきます。そのため、先着順にて受付し、定員になり次第、締め切りとさせていただきます。連続受講も大歓迎です。また、希望があれば学校の作文課題の添削もいたしますので、課題の本やプリントなどがある場合は前もってご連絡ください。最後に、受講料は、来月の授業料明細でご請求させていただきますので、よろしくお願いいたします。ご不明な点がございましたら、お問い合わせください。