特別講座のお知らせ

5月 作文添削講座

      ★第133回  内部生で締切となりました
      ★第134回  内部生で締切となりました
      ★受講料 小学生 1回 3,000円 (2時間)
           中高生 1回 4,000円 ※税別料金になります
      ★限定人数 各回5名

 


余韻も何も無い。ただの、チャボリだ。謂わば世の中のほんの片隅の、実にまずしい音なのだ。貧弱な音なのだ。芭蕉はそれを聞き、わが身につまされるものがあったのだ。古池や蛙飛び込む水の音。そう思ってこの句を見直すと、わるくない。いい句だ。
(太宰治『津軽』)



 昔に読んで印象に残らなかった本が、何年か経って読み返してみたとき、意味がよくわかったり感動したりすることがあります。
 この場面で、松尾芭蕉のおそらく最も有名な句がそんな風に読み直されています。風流を感じるというよりも、どちらかというとみじめな気持ちになって、だからこそいいと言うのです。
 作品の解釈に正解はありません。松尾芭蕉がそのことを考えていたかはわからないけれど、そう解釈していい句だと思う事を否定できる人はだれもいません。そんな風に、いろいろな読まれ方をすることで「古池や」は様々な意味を含んだ、とても有名な句になっていきました。
 書いたものを誰かに見てもらうのがはずかしい人もいるかもしれません。でも、だれかに読まれることで、書かれたものが新しくなることもたくさんあるのです。

 作文添削講座は、指導の関係で1回の受講人数を5名に限らせていただきます。そのため、先着順にて受付し、定員になり次第、締め切りとさせていただきます。連続受講も大歓迎です。また、希望があれば学校の作文課題の添削もいたしますので、課題の本やプリントなどがある場合は前もってご連絡ください。最後に、受講料は、来月の授業料明細でご請求させていただきますので、よろしくお願いいたします。ご不明な点がございましたら、お問い合わせください。

4月 作文添削講座

★第131回  内部生で締切となりました
★第132回 内部生で締切となりました
★受講料 小学生 1回 3,000円 (2時間)
     中高生 1回 4,000円 ※税別料金になります
★限定人数 各回5名


 お父さんと息子は、サッカーの競技場の前を通りかかりました。そこにはもう、ずらっと自転車が置いてあるんですねえ。お父さんは、あっと思って、息子に「おまえ、先にバスに乗って帰れ」といいました。お父さん、自転車をとろうと思ったんですね。人の自転車を。こわいところですねえ。もうこうなったらしかたないわ。自分の女房・子供を養うために、おれだって自転車とられたんだから人の自転車をとってやろう。この人のいい、やさしいお父さんが、そんなことを考えたんですねえ。
(淀川長治 『私の映画の部屋』より)


 『自転車泥棒』という映画を紹介した文章です。優しい語り口ですが、映画を見ていなくてもその情景が広がってくるようです。「こわいところですねえ」という言葉には、思わずうなずいてしまいます。
 自転車をとることはもちろん悪いことですが、悪いですませられないこともたくさんある。そんな悲しくつらい、やりきれないような場面を、人はどうしてわざわざ作り出すのでしょうか。
 もしかしたら、それを見ることで何かを感じたり考えたり、感想を持つ人がいることを信じているのかもしれません。
 上の文章もそんな感想の一つです。これを読んだ誰かが『自転車泥棒』という映画が見たくなる、見る、感想を書く、その感想を読んだ誰かがまた見たくなる。そうやって人が作ったものは受け継がれていきます。
 感想を書くというのは、人類の歴史や文化に関わる壮大な営みなのです。

 作文添削講座は、指導の関係で1回の受講人数を5名に限らせていただきます。そのため、先着順にて受付し、定員になり次第、締め切りとさせていただきます。連続受講も大歓迎です。また、希望があれば学校の作文課題の添削もいたしますので、課題の本やプリントなどがある場合は前もってご連絡ください。最後に、受講料は、来月の授業料明細でご請求させていただきますので、よろしくお願いいたします。ご不明な点がございましたら、お問い合わせください。

※ 外部生のネットからのお申し込みは、「各特別講座のお申し込み」よりお願い致します。

4月 社会記述講座

      ★第76回 内部生で締切となりました。
      ★第77回 4月24日(日) 17:20~18:50 
      ★受講料  1回 4,000円(税抜)
      ★限定人数 1回3名(3種類の講座の合計人数)

・難関私立中 社会記述対策講座(6年生限定)
 記述分量の多い特殊な社会の問題を出す学校別の対策講座です。麻布、武蔵、海城、芝などの中学が対象です。まだ過去問指導は行いませんが、申し込みの際に学校と年度をお伝えくだされば、こちらで類似問題をご用意することもできます。

・公立中高一貫校 社会記述対策講座(5~6年生限定)
 公立中高一貫校の、思考力を問われる問題を意識した試験対策講座です。まだ過去問指導は行いませんが、申し込みの際に学校と年度をお伝えくだされば、類似問題をご用意することもできます。算数・理科的な分野が入ることもありますがご了承ください。

・一般向け 社会記述講座(4~6年生限定)
 様々なことを知り、考え、言葉にする力をつける講座です。多数の教材や写真、時には実物を見ながら、添削、清書まで指導します。お気軽にご参加下さい。


 実施日や時間が合わず参加できない際は、ご連絡いただければ別の日時に受講できる場合もございますので、お気軽にご相談下さい。
 なお、受講者は先着順にて受付し、定員になり次第、締め切りとさせていただきます。ご了承ください。最後に、受講料は、来月の授業料明細でご請求させていただきますので、よろしくお願いいたします。ご不明な点がございましたら、お問い合わせください。

※ 外部生のネットからのお申し込みは、「各特別講座のお申し込み」よりお願い致します。

3月 作文添削講座

      ★第129回  内部生で締切となりました
      ★第130回  内部生で締切となりました
      ★受講料 小学生 1回 3,000円 (2時間)
           中高生 1回 4,000円 ※税別料金になります
      ★限定人数 各回5名


「あなたジャーナリストですか?」
「いえいえ、ただの学者です。勉強をするために来ました。本当にそれだけなので、どうぞ通してください」
 その時の入国審査官のまなざしを、私は今でも忘れることができない。彼は私の目をまっすぐに見つめながらこういったのだ。「今わが国で起こっていることを、どうか世界中に知らせてください」
(藤原帰一 『揺らぐ世界』より)


 

 フィリピンがまだマルコス大統領の独裁政治で、国民に不満がたまっていて、独裁政治を確かなものにするための(不正な)選挙が迫っていた時期でした。藤原さんは入国審査で「旅の目的」についてきかれます。国にとって危険な人物を入れるわけにはいかないので、入国審査はどこの国でも行われます。
 つまり、入国審査官は「国」の側の人間なのです。それなのに、フィリピンの入国審査官は、今の国のことを「世界中に知らせてください」と頼みます。
 このような状況は、物やお金では解決できません。言葉と行動だけが力になります。結局、この状況を打破して独裁政治を倒したのは、この入国審査官に代表されるようなフィリピンの人たち自身の言葉と行動だったのですが、その顛末(てんまつ)と新たな課題は、みなさんで調べてみてほしいと思います。
 現在ではメディアが発達し、知ることも知らせることも以前よりずっと容易になりました。ただし、その中でも、ひとりひとりの人間の言葉と行動がなければ、ほんとうに何も起こらないのです。

 作文添削講座は、指導の関係で1回の受講人数を5名に限らせていただきます。そのため、先着順にて受付し、定員になり次第、締め切りとさせていただきます。連続受講も大歓迎です。また、希望があれば学校の作文課題の添削もいたしますので、課題の本やプリントなどがある場合は前もってご連絡ください。最後に、受講料は、来月の授業料明細でご請求させていただきますので、よろしくお願いいたします。ご不明な点がございましたら、お問い合わせください。

※ 外部生のネットからのお申し込みは、「各特別講座のお申し込み」よりお願い致します。

3月 社会記述講座

      ★第74回 内部生で締切となりました
      ★第75回 3月19日(土) 10:00~11:30 
      ★受講料  1回 4,000円(税抜)
      ★限定人数 1回3名(3種類の講座の合計人数)


・難関私立中 社会記述対策講座(6年生限定)
 記述分量の多い特殊な社会の問題を出す学校別の対策講座です。麻布、武蔵、海城、芝などの中学が対象です。まだ過去問指導は行いませんが、申し込みの際に学校と年度をお伝えくだされば、こちらで類似問題をご用意することもできます。

・公立中高一貫校 社会記述対策講座(5~6年生限定)
 公立中高一貫校の、思考力を問われる問題を意識した試験対策講座です。まだ過去問指導は行いませんが、申し込みの際に学校と年度をお伝えくだされば、類似問題をご用意することもできます。算数・理科的な分野が入ることもありますがご了承ください。

・一般向け 社会記述講座(4~6年生限定)
 様々なことを知り、考え、言葉にする力をつける講座です。多数の教材や写真、時には実物を見ながら、添削、清書まで指導します。お気軽にご参加下さい。


 実施日や時間が合わず参加できない際は、ご連絡いただければ別の日時に受講できる場合もございますので、お気軽にご相談下さい。
 なお、受講者は先着順にて受付し、定員になり次第、締め切りとさせていただきます。ご了承ください。最後に、受講料は、来月の授業料明細でご請求させていただきますので、よろしくお願いいたします。ご不明な点がございましたら、お問い合わせください。

※ 外部生のネットからのお申し込みは、「各特別講座のお申し込み」よりお願い致します。